不動産部門・宅建業を用いた既存住宅の活かし方
今後は工務店・リフォーム店も不動産業の活用ができるところとできないところの差が大きくなっていくような気がします。
宝の持ち腐れだった不動産部門
黒柳建設には影のペーパーカンパニーが30年以上も前から存在しています。別に怪しげな意味ではなく、昔は活用していたけど今となってはほとんどする事がないので、勝手に影に引き篭もってしまった引き篭もり会社です。バブル期の遺産
黒柳建設も例外ではありません、今では考えにくいことですが当時は誰もが当たり前のようにやっていた、とのことでした。バブル時代の出来事はなんでもアリですね。ところがバブルが弾けて、大きく手を広げ過ぎた会社が倒産し、これではいけないと規模を縮小して各社が専門分野に注力するようになりました。業界は得意な分野ごとに住み分けが進み、トータルで囲えるのはバブルを上手く乗り越えた会社か、大手やパワービルダーのような面の制圧力が強い会社の取る戦術になりました。黒柳建設は注文住宅とそのメンテナンスを主要領域とし、不動産部門は過去の遺産となりました。それから10年以上の月日が流れました。2016年レインズ登録・不動産部門再始動
2016年は黒柳建設にとって記念すべき年になりました。休眠状態だった不動産部門を叩き起こし、レインズに登録して、不動産の物件情報を取り扱い始めたのです。土地や建物の物件情報の提供から、仲介、建築工事、メンテナンスまでを一気通貫して手掛ける事を視野に入れました。と、言っても、最初はレインズで仕入れた土地情報を、土地からのお客様にご紹介している程度から始めるところからです。ですが、不動産情報を扱うということは、土地価格や家賃相場の一次情報を直接得られるため、情報収集にはとても役に立っています。というか、不動産をご存じの方だったらお分かりいただけると思いますが、レインズどころかマイソクすらありませんでした。これで、いかに不動産を放ったらかしにしていたか、少しはわかると思います。さて、不動産部門を再起動(リブート)したわけですが、これには大きく二つの理由があります。①面白い土地の発掘と価値の再発見
黒柳建設ではこれまで、首都圏東京という土地がべらぼうに高額なエリアに、変形土地・狭小敷地に注文住宅を建てる事は珍しいことではありませんでした。むしろ日常でした。数多くの名(迷?)建築が生まれ、メディアでも紹介されています。また土地から強い条件を受けた建物は、その土地の魅力を最大限利用したとても面白い建物となります。これを逆手に考えて、どうせなら最初からそういう難条件の土地を斡旋するのも黒柳建設っぽくて面白いのどうせならはないか、と考えました。これについては、いずれ詳しくお話しします。②既存住宅(中古住宅)の活用を睨んで
既存住宅の活用・流通活性化は、10年ほど前から徐々に広まって来て、2015年ほどから一気に周知されるようになった最新の国策です。ただ、黒柳建設の周囲では話としては聞いてはいるものの、具体的に取り組んでいる会社はまだあまり聞きません。バブル期の後遺症というかトラウマが不動産への高い参入障壁になっているのは間違いないでしょう。なんせ軒並み倒れていったそうですから、あの頃は。特に不動産に手を出して、いっときは大成功しているように見えた人・会社ほどアッサリと倒産してしまったそうです。しかし、既存住宅の活用と流通は単なる土地転がし主体のバブル期とは違います。きちんと国策に則ったこの国の未来のために必要なことです。既存住宅流通(中古住宅売買)に絡めた、リフォーム・リノベーション工事のワンストップでの受注も始まっています。身近なお客様から始めました
まずは、OBのお客様からのご相談をお受けするところから始めました。既存住宅活用、不動産のご相談、節目点検などの話題をニュースレターで告知したところ、数件ですがOB顧客様からご相談が寄せられました。具体的なお話についてはご紹介できませんが、相続や売買、自宅以外の所有物件などのご相談でした。首都圏・東京は土地建物は資産・財産であるのと同時に、のんびり保有して考えることのできない足の早い素材でもあります。その身近で気心の知れた相談先として、黒柳建設を利用していただければと考えています。ということは、宅建も取らなきゃいけないんですかね、私?