外断熱の注文住宅を建てる建築会社2代目の頭の中

住み心地とか、住む人の健康とか、家族の安心安全とか、大きな資産とか、喜び感謝クレームとか、様々に満ちている業界で色々と考えています。地域のため、日本のため、世界のため、御施主様のため、社員さん職方さん業者さん大工さんのため、自分だけにしかできない事がどんどん増えていく毎日は刺激的です。

定期点検でOB顧客様のフォローを徹底する

少々更新をサボってしまいました。まとめて転載致します。

 

 

住宅ストック循環支援事業(国土交通省)が11/1(火)より本格的に事業者登録受付を開始いたしました。またその直後、経済産業省のZEH普及加速事業補助金の公募も開始されました。どうせ誰もやらないでしょうから、必然的に私の担当です。

こんにちは、東京都小金井市で外断熱・涼温な家を建てる工務店、黒柳建設の国策担当/WEB担当/システム管理者/営業/現場監督/アフターメンテナンス/OB顧客様係の黒柳一聡です。

(NEW!:国策担当)

定期点検業務元年!!

以前に既存のお客様との絆づくりツールとしてのニュースレターについてお話しました。
ちょっと時間が空きましたが、今回は黒柳建設が今年からスタートさせた定期点検についてです。
スタートと言っても実はまだベータ版で、本格的な実施は運用テストの結果を見てからになります。
 
 
 
開始したら終われない定期点検
正直に本音を申しますと、黒柳建設の規模で定期的な住宅点検を実施するのはマンパワー的に二の足を踏んでいました。
 
ニュースレターもそうなのですが、こういった定期的なサービスは一度始めてしまうと終われないというリスクがある程度あります。
始めてみたはいいものの、大変だからやーめた、というのは許されないのです。
社長がやると決めて、自分にやれというのならば、別に否はありません。
しかしやるかどうかを自分が決めるとなると、これはとてもとても悩みました。
 
 
お客様にとっても途中で止めてしまうのであれば、最初からやらない方がいいのではないか、そう自分に言い訳をして先送りにしてきたのも事実です。
 
ただでさえ人員的にキツキツで回している状況なのに、人手を割く余裕はないのではないか、クレームばかり拾い上げてしまったらどうしよう、新築工事の方に影響が出ないだろうか、社員職人に負担がかかりすぎないだろうか。
 
やらないための理屈・正論がいくらでも湧いてきました。
 
 
 
でもニュースレターは続いている
しかし、同じような懸念はニュースレター発行を決意した時にもありましたが、今では通常の業務として組み込まれています。社内外にも認知され、ニュースレター発行の時期になると当たり前のように役割を割り振ってこなせるようになりました。
 
定期点検も同じことではないかと、ふと思い至ったのです。
 
それにお客様の立場になって考えてみれば良いことばかりです、いやむしろそんなの当たり前じゃないの?と疑問に思うレベルです。
立場を入れ替えてみたら、やらない理由は1つもありません。前述の言い訳は全て消し飛んでしまいました。
いえ、なぜ今までやらなかったのか。
 
 
始めて見て初めて分かる杞憂 
そういった経緯から夏前より順次点検に訪問しています。
その中で強く感じたことがあります。
 
 
「もっと早くから始めておけば良かった」

 
 
それはなぜかというと、竣工後数年の初期メンテはとても重要だということに改めて気付いたからです。
何を当たり前なことを今更、とお叱りを受けてしまいそうで本当に恥ずかしいのですが、頭でわかっていたつもりになっていました。
 
前職(マツミハウジングでの現場監督)では点検業務が日常でしたので何の疑問も抱いておらず、黒柳建設では規模が違うからと半ば諦めていたので、実際に自分が責任を取って始めてみるまで本当の意味で理解していなかったのです。返す返す恥ずかしい。
 
 
赤っ恥話はこのくらいにしておき、点検に伺うことで隠されていた初期不良やお客様の住まい方の誤解、設計との齟齬を調整して建物と住み方を最適化することができ、それがお客様の住み心地への満足に繋がります。
特に最新の涼温換気の調整は難しく、上質の住み心地を得るには正常なハードはもちろん、ソフト面の微妙なバランスが重要です。
たまたま事務所のお近くのお客様は涼温換気の調整で何度もお伺いしています。
なかなかこれが難しいのですが、涼温な家のコア部分ですから方々に助力を得ながら取り組んでいます。
 
 
ニュースレターと定期点検で効果的なフォロー
こういった事柄は一方的にニュースレターを送るだけでは表面化されません。
もちろんお声掛けは頂きますが、こちらから訪問して点検してお話を伺って、初めてわかることもあります。こうした声なき声を拾い上げるには、やはり直接対面でお話しすることが重要です。
 
さらに社員や職方に「やっとけ」と丸投げしていいことではありません。
全て自分が責任を持って担当すべきことです。
 
 
そのような決意のもと、長年グダグダ悩んでいた定期点検業務をスタートさせました。
 
今後はその対象を徐々に拡充し、早々に全棟点検まで持っていくことが当面の目標です。